Laines de France

レーヌマークについて

レーヌマークのレーヌはフランス語で羊毛の意味です。

レーヌマークは日本の優良ウールふとんメーカーで組織されているベストウールクラブ(BWC)とフランス羊毛協会(FWA)との合意に基づく、フランス羊毛の品質保証マークです。

レーヌマーク付き羊毛ふとんは、フランス羊毛協会認定の高品質羊毛原料を使用することが条件です。(品質基準は、残脂率・植物性夾雑物の残留率・PH・清浄度を定めています。)

当該フランス産羊毛は、フランス羊毛協会所属のシッパー(輸出業者)により日本へ輸出されます。輸入業者もBWC賛助会員(羊毛貿易商社)に限定しています。

このルールにより、羊毛原料の品質管理およびトレーサビリティを可能にしています。

ふとんわたを製造するプロセスについてもスチームドライ加工を施すことが義務づけられています。スチームドライ加工とは、製綿プロセスにおいて伸びてしまう羊毛のクリンプを高温スチーム処理+急速乾燥によって元のクリンプの状態に復元する加工です。

スチームドライ加工の品質優位性は嵩高性・回復性・圧縮弾性の評価にて実証されています。

レーヌマークにはスタンダード基準とさらに高品質なプレミアム基準があります。

レーヌマーク(ブレンド・エコ)について

レーヌマーク(ブレンド・エコ)BWCと帝人㈱との合意に基づくマークです。

レーヌマーク(ブレンド・エコ)はレーヌマーク品質基準をクリアした羊毛と回収されたペットボトルから生まれた帝人㈱が製造するリサイクルポリエステル繊維ECOPET(エコペット)をブレンドしたふとんわたに対する品質保証マークです。

原料段階の品質管理・トレーサビリティに加え、製綿ブレンド比率を6カ月毎に公的試験機関にて証明することを義務づけています。

もちろん、スチームドライ加工は必須条件です。

Camel

現在1400万~1600万頭いるともいわれているラクダの90%はヒトコブラクダで残りの10%がフタコブラクダです。ラクダは暑いときには体温を上げて、汗で水分が蒸発するのを抑えます。そのくせ砂漠の冷たい夜には、体毛で熱を遮断してしまいます。

ラクダは、砂漠の舟と異名をとるほど、古来、探検・交易・生活になくてはならない動物でした。
重い荷を運び、糞は燃料になり、ミルクは食料になり、そして毛は繊維原料になります。

ただし、繊維原料に用いられるのはフタコブラクダの毛で、ヒトコブラクダの毛は、短くて、不適とされています。フタコブラクダのからだの外側は針金のような粗毛で覆われ、その内側に柔らかい細毛(棉毛)があります。高級織物の素材となるのは、この細毛を使用します。

羊と違い毛を刈ることはしません。春~夏にかけて自然と抜ける毛を梳いたり、拾い集めたりするのです。粗毛と細毛はまず、手作業で選別され、細毛をさらに整毛して、粗く硬い毛を取り除きます。キャメル原料の品質のグレードは、この粗毛の混入率の低いものが高級とされます。キャメルの整毛工程はユダヤ人の支配下にあり未だに公開されることはなく秘密のベールに包まれていると言われています。

ラクダの自然環境への凄まじいまでの適応能力は、その毛をも永きにわたって鍛え育んできました。なかでも顕著なのは保温力。「ウールと比べて軽さは半分、暖かさは倍」といわれています。復元力が強く、毛の一本一本の間に、たくさんの空気をはらんでふくらみます。

また、キャメルにはまだ繊維の髄(中空部分)が残っており、ここにも空気をはらみます。
だから、軽くて暖かいというわけです。

Japan Wool 

かつて日本国内にも羊が多く飼育され、日本産羊毛が産出されていました。しかし羊毛の貿易自由化により低価格の外国産羊毛に淘汰されてしまいました。が、現在でも日本産羊毛は存在します。(極めて希少ですが。)然しながら、その羊毛はほとんどが廃棄されている現状を聞きつけ、我々はこの希少な日本産羊毛をどうにか商品化できないかとの思いで、昨年どうにか北海道の大自然の恵みである日本産羊毛ふとんの商品化に漕ぎつけることが出来ました。 

北海道の牧場で飼育されている羊は、その目的が食肉用であるため、食肉用に適した羊種であるダウンタイプのサフォーク種やポールドーセット種およびそれらの雑種がほとんどです。(サフォーク種やポールドーセット種は英国原産の羊ですが、羊は本来環境適応能力に優れ、3代後には北海道の気候風土に対応した羊毛になります。従いまして羊種は同じでも羊毛のキャラクターは北海道産独自のものとなります。)これらの羊毛は弾力性・復元性に優れておりふとん用に最適です。

食用として飼育されていますので、食用として安全な品質を確保するための飼育がなされており、その羊から産出される羊毛も安心な素材といえます。

飼料は遺伝子組み換え飼料を排除した安全飼料を自家配合(各飼料を単体で購入して配合する)するので、意図しない不純物・添加剤は含まれません。原料は一部牧草類を除きほぼ国産原料を使用しています。抗生剤を羊の治療目的で使用する以外は予防的に飼料に混ぜることはありません。

このように牧場主様が大切に育てられた羊から毛刈りをおこないます。羊毛の汚れを少しでも少なくするために、雪が降る前(秋)に毛刈りします。(通常は春です。)牧場主様自らが品質の良い部位のみを選別します。汚れの酷い部分やふとんわたに適さない羊毛を丁寧に取り除いています。そして牧場の提携する福祉作業所において工業用モノゲンと重曹を用いて人の手で丁寧に羊毛を洗います。

乾燥も燦燦と降り注ぐ太陽の力を借りて天日干しします。羊毛にダメージを与えることなく処理されるので、羊毛の本来の良さがしっかりと保持されます。最後にプレス機による圧縮をせず、ふっくらな状態で梱包し出荷され、ふとん工場に到着します。

羊毛にまったくストレスを与えない方法で商品化できました。

羊は太陽と水と土があれば育つ草を食べて育てることができる、持続的生産が可能な動物であり、羊毛は石油由来の化学繊維とは異なり、最終的には土に返り肥料となる再生可能な資源といえます。

現在、日本産羊毛は流通が未整備でほとんど使われておりません。環境にやさしい大切な資源です。

是非この希少な大自然の贈り物である日本産羊毛ふとんを購入いただき、大切な資源を有効活用していただきたいと思います。

 

平均繊維直径:32ミクロン
植物性夾雑物:0.2
清浄度:500m/m以上
Ph:7.4
油脂分:2.66

日本国内の用頭数:約17,000頭(この約半数が北海道産)
提携牧場の飼育頭数:約800